小学校での活用事例
■日本の小学校におけるSTEM/STEAM教育の現状
日本の小学校で現在学習されているSTEM教育は、STEAM教育(Science, Technology, Engineering, Art, Mathematicsに、芸術やリベラルアーツの視点を加えたもの)として推進される事例が多く、プログラミング教育の必修化を中心に、教科横断的な学びを通じて論理的思考力や問題解決能力、創造性の育成に重点が置かれています。
■主要な取り組みと内容
日本の小学校でのSTEM/STEAM教育は、主に以下の要素を統合しながら進められています。
・プログラミング教育の必修化(T:Technology/E:Engineering)
2020年度から必修化され、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力や問題解決能力を育むことを目的としています。
特定の教科ではなく、算数、理科、総合的な学習の時間など、複数の教科や領域で実施されます。
・探究的な学習の充実(S/E/A/M)
総合的な学習の時間などを活用し、子どもたちが身の回りや社会の課題を見つけ、科学や技術などの知識を組み合わせて解決策を考え、創造する活動が重視されています。
観察や実験、データの分析、表現活動などを通じて、科学的に探究する力や、知識を統合的に活用する力を養います。
・ICT環境の整備と活用(GIGAスクール構想)(T)
児童一人一台の端末(タブレットやPCなど)と高速ネットワーク環境の整備が進められ、デジタル教科書、AIドリル、オンラインでの協働学習など、ICTを活用した学びが推進されています。
・理数教育の充実(S/M)
理科や算数において、観察・実験を通じた科学的な探究活動や、データを分析し課題を解決するための統計教育が充実しています。