海外のSTEM教育の取り組みについて②
3.中国の取り組み事例
中国もSTEM教育に力を入れている国の一つです。特に中国政府が強力なパックアップを行っているのでSTEM教育が中国社会での浸透を後押ししています。
中国では1984年にコンピューターが学校教育へ導入された、その後2000年に初等教育における情報技術教育が本格的に始まりました。
2015年に、中国政府教育部が五ヵ年計画でSTEM教育などを進める方針を示し2016年には教育ICT化に関する5ヵ年計画を発表し、無線LANの普及などを推進しました。
2015年に発表された方針・計画に沿って2018年から2020年にかけて、小中学校や高校でプログラミング教育の必修化を図るなど、政府主導で情報教育が推進されています。
但し、中国でも世界共通の課題となっている教師のITスキル不足や小学生から高校生の間に、プログラミングを学習する機会が1%程度に留まっていることです。
これは、国内の貧富の差と都市と地方の教育格差が要因だと考えられています。
4.インド・インドネシアの事例の取り組み事例
インド・インドネシアもSTEM教育にかなり力を入れている国です。
人口の違いもあり単純な比較はできませんが、STEM学部の卒業生徒数が世界トップクラスとなっています。
インドのSTEM教育の特筆すべき点としては2015年にスタートさせた「Rashtriya Avishkar Abhiyan」です。
これはインドの6歳から18歳の子供たちを対象にした学習プロジェクトで「探究心、創造性、科学と数学への愛情を植え付ける」ことを目的としています。